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教会建築

設計に当たって考えたこと | 同志社大学 京田辺キャンパス礼拝堂

11/15/2017

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text by Ishida
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コンペ
このプロジェクトは、同志社大学が京田辺キャンパスに礼拝堂を建設するに当たって実施したコンペ(設計競技)でした。結果は惨敗。でも、つくづく良い案だったと今でも思います。特に、コンセプトのアイデアが非常に良かったと思うので、今でも残念で仕方がありません。いつかこのアイデアを実現する機会は無いものだろうかと今でも思っています。
 
青空チャペル
京田辺キャンパスには、青空チャペルと呼ばれる屋外の礼拝スペースがあります。鬱蒼と茂った木々が神聖な空間を作り、その下に気持ちのいい礼拝空間があります。そしてその廻りの木陰の下にベンチが置いてあります。心地よい木陰なので人は座ります。もしかすると、その時にたまたま木陰の下で礼拝があるかもしれません。そのベンチの人は、その礼拝を別に聞こうとしていなくても、耳に届いているかもしれません。もしかすると、その時の自分の心の状態によっては、何らかの触れ合いが生まれるかもしれません。そして神への興味を持つかもしれない。この礼拝空間と木陰のベンチとの間接的な関係が、人が初めて神と出会う、ちょうどよい距離感のように思えました。
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コンセプト:寄り添う
同志社大学に限らず、クリスチャン系の大学であっても、学生のほとんどはクリスチャンではないのではないでしょうか。キャンパス内に教会を作ったからといって、学生は教会には行かないだろうし、キャンパスの象徴性というだけではもったいない。やはり、学生に何らかの形で、キリスト教に興味を持つ機会を作らなければならないと思います。でもクリスチャンでない普通の学生が、教会の正面から礼拝に行くでしょうか? そうではなく、もっと間接的に、あまり意識せずに、教会と触れる機会をもつことができないだろうか。そのヒントが青空チャペルと間接的な関係にある木陰の「ベンチ空間」にあると私たちは考えました。あまり直接的過ぎず、しかしいつもそこにいる、「寄り添うような空間」です。
私たちの案は、礼拝堂の2階レベルに公園的な木陰の「ベンチ空間」を置いた外部空間を作り、そこから間接的に礼拝堂の「様子を感じる」ことができるように考えました。
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そのベンチ空間はキャンパスの緑豊かな屋外空間の中にあるので、静かに読書したり、友達と集まる場所として使われるでしょう。そこで、礼拝が行われていれば、BGM的に礼拝堂の声が聞こえてくるでしょう。普段は、ベンチ空間に座っている人には、届いているようで届いていない声も、もしかしたら、日常の感情の起伏の中で、聞こえていなかった声が聞こえるかもしれません。それが、教会に向かう最初の一歩となるかもしれません。こういう正面からでない、寄り添うような間接的な関係こそ、大学付属の教会には合っているのではないかと考えました。
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上部開口部が屋外「ベンチ空間」
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    著者:  i+h studio

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