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住宅コラム

設計:敷地の特徴を活かすプラン|上四条の家

4/14/2018

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text by ishida
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山につながる敷地
敷地は生駒山の麓にあり、山を切り開いたところにありました。その為、敷地の1/3ほどが平らな部分と1.5m~3mの高低差がある山の一部となっていました。
一般的な土地として考えれば、実際に家として建てられる平らな部分の面積が少ないので、家が計画しずらくなり、そこが欠点と見なされているようでした。
しかし、一目この土地を見た瞬間、私たちから見ればとても魅力的な敷地でした。
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それは、山の緑を取り込めば、とても豊かな居住空間になることが、すぐに想像できたからです。
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一般的な解答:遮断
土地の1/3が山部分なので、平らな部分を増やせば家が建てやすくなります。なので、住い手は当初、不動産屋から山部分に擁壁を作り、敷地の平らな部分を広げるよう提案を受けていたそうです。
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つまり、一般的には、この山部分は欠点にしか見なされません。しかも、その擁壁工事には数百万円のお金が掛かります。
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私たちの解答:つながる
私たちは、この敷地の山部分を欠点とは見ませんでした。むしろ、長所としてしか見ませんでした。

こんなに山の緑が豊かな敷地は、一般的な区画整理された敷地では得られない豊かさがあります。

​積極的にこの山部分を利用して、山の緑と繋がれば、住環境はとても豊かになります。そしてなにより、擁壁に使う無駄なお金を使う必要がなく、そのお金を家に使うことができます。

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山の自然と繋がる方法
私たち
が考えたのは、この1.5mの高低差を利用して積極的に敷地の緑を取り込むことでした。

​具体的には、
1.5mの高低差ということは、ちょうど半階くらい上った所に家の階(床)があれば部屋と山が繋がることができます。そこで建物をスキップフロアにすることにしました。スキップフロアとは、建物が半階ずつズレて重ることで階をつくることで、1階2階という区切りがつきにくくなり、家全体を緩やかに繋ぐことができます。プライバシーを保ちながらも、お互いの気配を感じられるような家にすることができます。

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プランとしては、中間階である1.5階をキッチン/ダイニングとして、デッキを設けてこの部屋と山を繋ぎ、山の緑を家に取込むことにしました。ダイニングはコミュニケーションの場で家族が集まる家の中心です。そしてキッチンは、家事の中心でもあります。このダイニングとキッチンは、家で一番使われ重要な場所なので、この一番眺望がいい場所に配置することにしました。
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一方、リビングは、コミュニケーションの場と考えられがちですが、昨今はテレビがその中心となっています。テレビを見る行為というのは、家族全員で見ていてもやはり個人の中で完結しているもので、テレビを見ることでコミュニケーションをとることは無いのではないでしょうか。
ですので、リビングはどちらかというと、家族がリラックスする場所ではあっても、わりと個人個人がそれぞれに使う場所になっているように思います。

​そんなことを考えていた今回のリビングでは、わりと壁が多い内向きの部屋ではありますが、ピクチャーウィンドウから山の景色が楽しめるようにすることにしました。

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