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京都府京田辺市 2012年設計競技案 大学のキャンパスにチャペルを建設するに当たって実施されたコンペ(設計競技)。
建物を物理的に開いたとしても、人の心が開かなければ、教会と人とが出会うことがないのではないでしょうか。それには、教会と人の心理的な距離感が大切です。あまり直接的過ぎず、しかしいつもそこにいて、寄り添うような空間。そんな教会が大学の学生の為には、合っているのではないでしょうか。 京田辺キャンパスには、青空チャペルと呼ばれる屋外の礼拝堂があります。鬱蒼と茂った木々が神聖な空間を作り、その下に礼拝空間があります。そしてその廻りの木陰にベンチが置いてあります。この「ベンチ空間」こそ、礼拝空間と間接的な関係を作り、寄り添う空間となっています。そこでは、礼拝空間での活動を意識するでもなく、感じることができます。しかしそこでの経験はもしかすると、日常の感情の起伏の中で、何か響くものがあることがあるかもしれません。それが教会への第一歩となるかもれません。我々は、このような寄り添う間接的な礼拝堂の在り方を提案しました。 (※設計について、詳しくは下記コラムを参照ください。) |